週に 一度の その日はやって来た
カチャカチャ
バタン ドアの閉まる音だ
あっ 来た来た
その頃若い私は 興味深々で
ら
隣りの部屋の様子に
釘付けだ
昔の アパートは 壁が薄く
ちょっと 耳を澄ませば
隣の声が まる聞こえだ
お風呂場も
うちの部屋の 隣だった為
キュッ ジャー と
お湯を入れる 音までが
まる聞こえ
何やら 話している様子
しばらくして
静かになったと 思いきや
女性の 感じる 声
中年の 男女の 営みの嫌らしさに
あの当時は
衝撃を 受けた
時々 漏れる
女性の声
ラブホテルとは 違うので
期待しても そんな おおきな声は
聞こえては 来ない
女性の 快感を 押し殺す声の
後に
男性の いいのか〜 いいのか〜
と 尋ねる声
男性も その頃どう見ても 60歳代
と 思うので
女性の快感を 尋ねて
自分を 震い立たせる
でも 素敵な事じゃないですかね
そんな 盗み聞きをして
私自身も 体の 奥から
ジワジワと 熱いものが
込み上げてきた、
続く〜
作文
熟女
えみこ